関西大学教授の川口美貴先生が労働法(第7版)を上梓された。
川口労働法は、毎年改訂されているが、そのご苦労たるや、大変なものと思われる。
ただ、私たち、実務家にとっては、最新の版を参照している限り、「その後の法改正や運用変更の心配」をほぼしなくていいところが、とてもありがたい。
もう一つ、この版にいくつも加えられた改定の中で「労働協約の地域間拡張適用」の新しい記述が加わっている。これは、川口先生の伴侶である古川景一弁護士が関わられた件で、32年ぶりに実施された労働協約の地域間拡張適用が行われた事例である。
このように、この本には、多数の労働事件、労働問題に携わっている実務家の視点が加わっているため、弁護士としては「安心して使える」のである。
労働相談が来るたびに、手慣れた分野でも今までの知識・経験の確認に、未経験の分野なら当該分野の論点の学習整理に、便利に使わせていただいている。
弁護士 高木 太郎